【3】GCEのVMインスタンスにDockerとDocker Composeをインストールする。他設定(スワップ領域追加、タイムゾーン設定)
- 1. 公式サイト
- 2. 目標
- 3. 参考サイト様
- 4. スワップ領域を追加する
- 5. Docker をインストールする
- 6. Docker Compose をインストールする
- 7. 時刻の設定をアジア(東京)に設定する
- 8. おまけ SELinux の無効化?
- 9. 関連リンク
これはHerokuからGCP無料枠にRailsアプリを引越ししたときにやったことシリーズの【2】の続きです。
GCE に 作成した VM インスタンス上に環境設定するところのメモです。
1. 公式サイト
- Compute Engine 上のコンテナ | Compute Engine ドキュメント | Google Cloud
- Get Docker CE for Debian | Docker Documentation
- Install Docker Compose | Docker Documentation
2. 目標
3. 参考サイト様
本当に参考になりました。ありがとうございます!
- Create a Linux Swap File | Linuxize
- GCE でスワップ領域が存在しないことに対する対応 | kisse-logs!
- AWS の EC2 で最小限の努力で mastodon を構築する - Qiita
4. スワップ領域を追加する
RAM が 0.6GB と少ないこともあり、重い処理を行うとOut of Memory
でエラーとなることがあります。
これを防ぐためにスワップファイルを作成することにします。
私もdocker-compose build
コマンドで Docker イメージをビルド中に OOM が発生して処理が中断してしまいましたが、スワップファイルを作成後は一度も OOM が発生していません。
↓ これはエラーが発生した時のログです。
Installing mini_portile2 2.4.0 Fetching nokogiri 1.10.1 Installing nokogiri 1.10.1 with native extensions Gem::Ext::BuildError: ERROR: Failed to build gem native extension. current directory: /usr/local/bundle/gems/nokogiri-1.10.1/ext/nokogiri /usr/local/bin/ruby -I /usr/local/lib/ruby/site_ruby/2.5.0 -r ./siteconf20190222-30-1ixnrwg.rb extconf.rb --use-system-libraries extconf failedOut of memory - /usr/local/bin/ruby Gem files will remain installed in /usr/local/bundle/gems/nokogiri-1.10.1 for inspection. Results logged to /usr/local/bundle/extensions/x86_64-linux/2.5.0/nokogiri-1.10.1/gem_make.out An error occurred while installing nokogiri (1.10.1), and Bundler cannot continue. Make sure that `gem install nokogiri -v '1.10.1' --source 'https://rubygems.org/'` succeeds before bundling. In Gemfile: rails was resolved to 5.2.2, which depends on actioncable was resolved to 5.2.2, which depends on actionpack was resolved to 5.2.2, which depends on actionview was resolved to 5.2.2, which depends on rails-dom-testing was resolved to 2.0.3, which depends on nokogiri ERROR: Service 'web' failed to build: The command '/bin/sh -c set -x && apk add --update --no-cache $RUNTIME_PACKAGES && apk add --update --virtual build-dependencies --no-cache $DEV_PACKAGES && gem install bundler --no-document && bundle config build.nokogiri --use-system-libraries && bundle install && apk del build-dependencies && cp /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime && apk del tzdata && rm -rf /var/cache/apk/*' returned a non-zero code: 5
分かりづらいので該当箇所のスクリーンショットも貼っておきます。
それでは、スワップファイルの設定をします。
コマンドは次のように実行していきます。
$sudo fallocate -l 4G /swapfile $sudo chmod 600 /swapfile $sudo mkswap /swapfile $sudo swapon /swapfile $echo '/swapfile none swap sw 0 0' | sudo tee -a /etc/fstab
このような感じで出来ました。
5. Docker をインストールする
公式サイトを見ながら Docker をインストールしていきます。
これは Debian へのインストール方法ですので他のディストリビューションをお使いの方は対応した公式サイトをご覧ください。
Get Docker CE for Debian | Docker Documentation
5.1. Docker インストールのためのセットアップ
次のように実行していきます。
5.1.1. リポジトリのセットアップ
$sudo apt-get update $sudo apt-get install \ apt-transport-https \ ca-certificates \ curl \ gnupg2 \ software-properties-common
5.1.2. Docker 公式の gpg キーを登録する
$curl -fsSL https://download.docker.com/linux/debian/gpg | sudo apt-key add -
鍵の fingerprint(フィンガープリント)が9DC8 5822 9FC7 DD38 854A E2D8 8D81 803C 0EBF CD88
と表示されるのを確認します。
$sudo apt-key fingerprint 0EBFCD88
このような感じで表示されれば OK です。
$sudo apt-key fingerprint 0EBFCD88 pub 4096R/0EBFCD88 2017-02-22 Key fingerprint = 9DC8 5822 9FC7 DD38 854A E2D8 8D81 803C 0EBF CD88 uid Docker Release (CE deb) <docker@docker.com> sub 4096R/F273FCD8 2017-02-22
5.1.3. stable (安定版)リポジトリをセットアップする
$sudo add-apt-repository \ "deb [arch=amd64] https://download.docker.com/linux/debian \ $(lsb_release -cs) \ stable"
5.2. Docker CE のインストール
5.2.1. apt パッケージ・インデックスを更新する
$sudo apt-get update
5.2.2. 最新バージョンの Docker CE をインストールする
$sudo apt-get install docker-ce docker-ce-cli containerd.io
5.2.3. hello-world イメージを実行する
正しくインストールされているか確認のためhello-world
を実行します。
$sudo docker run hello-world
このように「Hello from Docker!」と表示されれば OK です。
5.2.4. 特権のないユーザで Docker コマンドを実行できるようにする
現時点では Docker コマンドを実行する時はsudo
が必要ですが、「docker」グループにユーザーを加えることで sudo なしで Docker コマンドを使用できるようになります。
※これはそのユーザーに Docker ホストにおける root 権限を付与することになるので信頼できるユーザーにのみ付与してください。
↓your-userをユーザー名に書き換えてください
$sudo usermod -aG docker your-user
このコマンドを実行後、一旦ログアウトして再ログインしてください。
次のコマンドでグループの設定を確認出来ます。
$cat /etc/group | grep docker
docker:x:999:sakura
のように表示されます。
先程のhello-world
がsudo
なしで実行できれば OK です。
6. Docker Compose をインストールする
引き続き公式サイトを見ながら Docker Compose をインストールしていきます。
Install Docker Compose | Docker Documentation
6.1. 最新バージョンの Docker Compose をインストールする
6.1.1. GitHub のリリースページをチェックする
Releases · docker/compose · GitHub
https://github.com/docker/compose/releases
Latest となっているバージョンをインストールします。
6.1.2. インストールコマンドを実行する
「1.23.2」となっている箇所を最新のバージョンに書き換えてください。
$sudo curl -L "https://github.com/docker/compose/releases/download/1.23.2/docker-compose-$(uname -s)-$(uname -m)" -o /usr/local/bin/docker-compose
6.1.3. コマンドを実行できるパーミッションを与える
$sudo chmod +x /usr/local/bin/docker-compose
$ docker-compose -v
と実行してみて正常に結果が表示されれば OK です。
7. 時刻の設定をアジア(東京)に設定する
現在は時刻の設定が UTC となっていて9時間ずれています。
これを JST に変更します。
以下のコマンドを実行し、dbus パッケージをインストール
$sudo apt-get install dbus
アジア(東京)に設定します。
$sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
date
コマンドを打つと日付が JST になっていると思います。
8. おまけ SELinux の無効化?
色々な参考サイト様を拝見しましたが SELinux の無効化をしているところが多いようでした。
How to enable SELinux on Debian “Stretch” 9 – Davide Giunchi
https://giunchi.net/how-to-enable-selinux-on-debian-stretch-9
上記の参考サイト様によると、Debian9 では SELinux のサポートはされているがデフォルトではインストールされていないとのことです。
なので特に何もしませんでした。
今回はこれで終わりです。
次回はVMインスタンスにファイルを転送する方法を書いてみたいと思います。
9. 関連リンク
- 【1】HerokuからGCP無料枠にRailsアプリを引越ししたときにやったこと(GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL+Nginx+Let's Encrypt)
- 【2】GCP(GCE)で無料のVMインスタンスを作る(Always Free無料枠、外部IPアドレス取得、SSH接続、22番ポート対応)
- 【3】GCEのVMインスタンスにDockerとDocker Composeをインストールする。他設定(スワップ領域追加、タイムゾーン設定)
- 【4】GCP(GCE)のVMインスタンスにファイルを転送する(Cyberduck, scpコマンド)
- 【5】GCP(GCE)でRailsアプリを外部IPアドレス+3000番ポートで動かしてみる(環境変数COMPOSE_FILE、GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL)
- 【6】DNSテスト用に無料の独自ドメインを取得してGoogle Cloud DNSでネームサーバの設定をする(GCE,freenom,http+独自ドメイン+ポート3000でアクセスする)
- 【7】SteveLTN/HTTPS-PORTALを使ってLet's Encryptで全自動SSL対応を行う(GCP(GCE),Rails,Nginxリバースプロキシ,Docker)
【2】GCP(GCE)で無料のVMインスタンスを作る(Always Free無料枠、外部IPアドレス取得、SSH接続、22番ポート対応)
これはHerokuからGCP無料枠にRailsアプリを引越ししたときにやったことシリーズの【1】の続きです。
GCE に VM インスタンスを作成するところのメモです。
1. 公式サイト
- GCP の無料枠 - 無料の長期トライアル、Always Free | Google Cloud
- よくある質問 | Google Cloud Platform の無料枠 | Google Cloud
- イメージ | Compute Engine ドキュメント | Google Cloud
- インスタンスへの接続 | Compute Engine ドキュメント | Google Cloud
2. 目標
3. 注意点
- 無料枠を活用しているといっても完全に無料ではありません。ネットワーク流量や SSH ポートに攻撃されることでも課金されます。
- この先インスタンスを停止・削除した場合、静的 IP を使用していると課金されるので必ず開放しておくのを忘れないようにしましょう。
- アカウントを有料アカウントにアップグレードしたあと、Google から$0 ~ 1 のトランザクションが発生する場合があります。
- 無料条件は公式サイトの
Always Free
を見ておくとよいです。https://cloud.google.com/free/docs/gcp-free-tier?hl=ja
4. 参考サイト様
本当に参考になりました。ありがとうございます!
5. 作業手順
5.1. 事前準備
参考サイト様の記事を参考に設定していきます。ここでは割愛させていただきます。
- GCP にアクセスする
https://cloud.google.com/ - GCP でアカウントを作成
- プロジェクトを作成
アップグレードした請求先アカウント
を登録する
https://cloud.google.com/free/docs/frequently-asked-questions#how-to-upgrade- 課金アラートを設定しておく
5.2. VM インスタンスを作成する
Compute Engine を左側のペインからクリックし、VM インスタンスをクリックします。
課金を有効にします。
「アカウントを設定」をクリックします。
課金情報とプロジェクトを結びつけると GCE が使えるようになります。
VM インスタンスを作成します。
5.3. ディスクの設定をする
次の項目を設定します。間違えると課金対象になってしまうので慎重にやります。
作業項目 | 内容 |
---|---|
名前 | インスタンスの名前を入力する |
リージョンとゾーン | us-west1 , us-central1 , us-east1 の中から選択する |
マシンタイプ | micro (共有 vCPU x 1 メモリ 0.6 GB f1-micro)を選択する |
ディスクサイズ | 10GB となっているので 30GB に変更する |
ブートディスクの種類 | 標準 の永続ディスクを選択する |
OS イメージの選択 | どれか OS を選択する |
ファイアウォールルール | HTTP, HTTPSトラフィックを許可する の両方にチェックを入れる |
ネットワーキング | 外部 IP のIPアドレスを作成 →新しい静的IPアドレスの予約 の画面で名前を入力して予約 ボタンをクリックする |
5.3.1. リージョンとゾーン
無料対象のリージョンは次の3つです。米国でもこれ以外は有料になります。
5.3.2. OS イメージ
公式サイトを参考に選択します。
イメージ | Compute Engine ドキュメント | Google Cloud
私は OS はデフォルトの Debian 9 stretch にしました。
今のところ特に困ったことは起きていません。
Docker をガッツリ使うのに適したContainer-Optimized OS なども用意されています。
しかし実は一度 OOM で Docker のビルドが失敗した時に swap 領域を設定して事なきを得たのですが、Container-Optimized OS ではやり方がわからなかったので避けときました。私がわかっていないだけかもしれませんが。
docker - How to enable Google Container Optimized OS swap limit support - Stack Overflow
5.3.3. ファイアウォールルール
HTTP, HTTPS トラフィックを許可するの両方にチェックを入れます。
80 番と 443 番のポートが開きます。
SSL の設定のところで 80 番と 443 番が公開されている必要があります。
5.3.4. 静的 IP アドレスの予約
ネットワーキング
というタブをクリックしてネットワークインターフェース
の外部IP
のドロップダウンメニューの中からIPアドレスを作成
を選択します。
新しい静的IPアドレスの予約
の画面で名前
を入力して予約
ボタンをクリックします。
グローバル IP アドレスが取得できます。
入力を終えたら作成
ボタンを押します。
インスタンスが作成されます。
外部 IP のところに取得した固定 IP アドレスが表示されます。
これを使って SSH 接続したり、DNS サーバーの設定をしたりします。
注意点として、VM インスタンスが起動していないと外部 IP アドレスが課金されてしまいます。
使っていない IP アドレスは開放するようにしましょう。
ネットワーキング
→外部IPアドレス
→ アドレスを選択 →静的アドレスを開放
をクリックで開放出来ます。
6. SSH 接続できるようにする
仮想マシンインスタンス作成後、インスタンスに接続する方法は次のようになります。
- Google Cloud Platform Console からブラウザで接続する
- gcloud コマンドライン ツールを使用して接続する
- 公開 SSH 認証鍵をインスタンスに渡して SSH コマンドで接続する
ここでは主に 3 番目の公開 SSH 認証鍵をインスタンスに渡して SSH コマンドで接続する方法について書いてみたいと思います。
1 番目と 2 番めも軽く触れますと、
ブラウザからインスタンスを表示して、接続 SSH
と書いてあるところをクリックするとブラウザウィンドウで開く
とあるのでクリックするとターミナルが起動します。
簡単に接続できました。
2 番めの gcloud コマンドライン ツールを使用する場合は Cloud SDK をインストールして使用します。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
それでは、公開 SSH 認証鍵をインスタンスに渡してSSHコマンドで接続する方法について書いてみたいと思います。
なお接続の際にIPアドレスを指定するので、外部IPアドレスを取得している必要があります。
6.1. SSH 認証鍵を新規作成する
Linux / MacOS でコマンドを説明させていただきます。Windows をお使いの方は別途検索等で調べてください。
ssh-keygen コマンドを使用して新しい認証鍵を生成します。ユーザー名をコメントに追加するには、-C フラグを指定します。
$ssh-keygen -t rsa -f ~/.ssh/[KEY_FILENAME] -C [USERNAME]
秘密鍵へのアクセスを制限し、鍵の管理者だけが読み取れ、他の誰も書き込めないようにします。
$chmod 400 ~/.ssh/[KEY_FILENAME]
公開認証鍵を表示します
$cat ~/.ssh/[KEY_FILENAME].pub
6.2. SSH 公開鍵を登録する
メニューからCompute Engine
→メタデータ
を選択します。
SSH認証鍵
のタブを開いて認証鍵全体を入力という欄の中に先程表示した公開認証鍵の内容をコピペします。
保存後次のようなコマンドで SSH 接続できるようになります。
$ssh [外部IPアドレス] -i ~/.ssh/[KEY_FILENAME]
7. 22 番ポートを閉じて他のポートを開ける
参考サイト様によると、SSH ポートに攻撃されることで数円課金が発生するようです。
これを防ぎたいので参考サイト様の手順に従って 22 番ポートを閉じて他のポートを開けることにします。
7.1. ファイアウォールルールの作成(新ポート)
ナビゲーションメニューから「ネットワーク詳細の表示」を選択します。
「ファイアウォールルール」→「ファイアウォールルールを作成」をクリックします。
次の項目を設定します。
開けるポート番号は任意の数字です。
入力項目 | 内容 |
---|---|
名前 | デフォルトのルールにならって、 allow-XXXX (XXXX はポート番号)にするとよい |
ターゲットタグ | デフォルトのルールにならって、 allowXXXX-server (XXXX はポート番号)にするとよい |
ソース IP の範囲 | 0.0.0.0/0 |
プロトコルとポート | 指定したプロトコルとポートをクリックし tcp のところにポート番号を入力する |
入力し終えたら「保存」を押して追加されたのを確認します。 ここで入力したターゲットタグをインスタンスのネットワークタグに追加します。
「VM インスタンスの詳細」→「編集」画面でターゲットタグを追加します。
7.2. sshd_config のポート番号の設定を変更する
以下のコマンドを実行し、設定ファイルをバックアップする
$cp /etc/ssh/sshd_config /etc/ssh/sshd_config.org
エディタを起動して設定ファイルを書き換える
$sudo vi /etc/ssh/sshd_config
#Port 22
となっているので
Port 40022
のように、先程開けたポート番号に書き換えます。
保存したら SSH を再起動します。
$sudo service ssh restart
今までデフォルトの 22 番で接続していましたが、新しく開けたポート番号で接続するようになります。
$ssh [外部IPアドレス] -i ~/.ssh/[KEY_FILENAME] -p [ポート番号]
gcloud コマンドでログインする時も-p [ポート番号]
を付けることになります。
ブラウザからログインする時は「ブラウザウィンドウでカスタムポートを開く」を選択してポート番号を入力する必要があります。
ログイン出来たら 22 番のポートを閉じる作業に入ります。
7.3. ファイアウォールルールの作成(22 番ポート)
先程と同じく「ファイアウォールルールを作成」を開きます。
次の項目を設定します。
入力項目 | 内容 |
---|---|
名前 | デフォルトのルールにならって、 disallow-22 にするとよい |
一致した時のアクション | 拒否 |
ターゲットタグ | デフォルトのルールにならって、 disallow22-server にするとよい |
ソース IP の範囲 | 0.0.0.0/0 |
プロトコルとポート | 指定したプロトコルとポートをクリックし tcp のところに 22 を入力する |
入力し終えたら「保存」を押して追加されたのを確認します。
ここで入力したターゲットタグをインスタンスのネットワークタグに追加します。
「VM インスタンスの詳細」→「編集」画面で先程作成した 22 番ポートを閉じるためのターゲットタグを追加します。
22 番でアクセス出来なくなったと思います。
これで今回の記録は終わりです。
次回は作成したインスタンスにスワップ領域追加、タイムゾーン設定を行い、DockerとDocker Composeをインストールします。
8. 関連リンク
- 【1】HerokuからGCP無料枠にRailsアプリを引越ししたときにやったこと(GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL+Nginx+Let's Encrypt)
- 【2】GCP(GCE)で無料のVMインスタンスを作る(Always Free無料枠、外部IPアドレス取得、SSH接続、22番ポート対応)
- 【3】GCEのVMインスタンスにDockerとDocker Composeをインストールする。他設定(スワップ領域追加、タイムゾーン設定)
- 【4】GCP(GCE)のVMインスタンスにファイルを転送する(Cyberduck, scpコマンド)
- 【5】GCP(GCE)でRailsアプリを外部IPアドレス+3000番ポートで動かしてみる(環境変数COMPOSE_FILE、GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL)
- 【6】DNSテスト用に無料の独自ドメインを取得してGoogle Cloud DNSでネームサーバの設定をする(GCE,freenom,http+独自ドメイン+ポート3000でアクセスする)
- 【7】SteveLTN/HTTPS-PORTALを使ってLet's Encryptで全自動SSL対応を行う(GCP(GCE),Rails,Nginxリバースプロキシ,Docker)
【1】HerokuからGCP無料枠にRailsアプリを引越ししたときにやったこと(GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL+Nginx+Let's Encrypt)
こんにちは。さくらです。
ポケット糖質量という Rails アプリを GCP(Google Cloud Platform)のサービスの一つであるGCE(Google Compute Engine)の無料枠を使って公開しました。
以前から Heroku のサーバーで公開していたのですが、この度お引越ししました。
そこで色々な手順を踏んだわけですが、知識不足で大変でしたので忘れてしまわないようにメモしておきます。
1. 前提
- Rails5.2 で作った web サイトを作成済み
- Heroku で公開済み(2017/4〜2019/2 まで)
- SSL 対応済
- 個人開発
2. 移転前(Heroku)の仕様
主な仕様 | 内容 |
---|---|
サーバー OS | heroku-16(Ubuntu 16.04) |
作業ステージ | production(Heroku), staging(Heroku), development(local)の3つ |
DB の種類 | production と staging は Heroku の PostgreSQL、development は SQLite3 |
Web サーバー | よくわからない(Heroku がうまいことやってくれていた) |
DNS サーバー | Heroku |
SSL 対応 | Automated Certificate Management という Heroku の機能で簡単 SSL&証明書自動更新 |
デプロイ方法 | Heroku Git を使ってソースコード push ですぐデプロイ |
料金 | Hobby プラン $7/Month |
3. 移転後(Google Compute Engine)の仕様
主な仕様 | 内容 |
---|---|
サーバー OS | GCE(Google Compute Engine) + Debian9 + Docker |
作業ステージ | production(GCE), development(local)の2つ |
DB の種類 | PostgreSQL のみ |
Web サーバー | Nginx |
DNS サーバー | お名前.com |
SSL 対応 | Let's Encrypt の証明書取得&自動更新出来るコンテナを使う |
デプロイ方法 | Github からコードを pull した後手作業で Docker Compose のコマンドでデプロイ |
料金 | 無料(〜数円) |
4. 移転の目的
Heroku のサーバー代が月$7 は別に高くないっちゃないんですが、他にもっと安い VPS もあるし GCP の無料枠なら安心感があるし、自分のサイトはリソースを必要とするようなものではないのでコストダウンすることを決めました。
無料で動的サイトをホスティングするのに GCP の他にArukasもありましたが、Docker Hub 上に保管されているパブリックリポジトリにのみ対応だったので候補から外しました。
その他の候補としてはWebARENA の VPS クラウド が月額 360 円~で良さそうでした。
人気のようで、契約したくても在庫切れの時があるらしいです。
その他に Docker を触ってみたいという欲求があり、いい機会だから始めることにしました。
これは純粋に興味本位です。Heroku のような運用でも困ったりはしていませんでした。
Dockerが必要になることもなかったですし。
5. 移転の感想
移転のためのあれこれを経験して一番良かったことは、これから他のサーバーを利用する時があっても自分でも利用できそうだという感覚がつかめたことです。
用語や手順など、Herokuではあまり考えてなかった部分も雰囲気がつかめたのではないでしょうか。
今後自分がサーバーをいじるとしたらコスパの良いVPSサーバーを借りる可能性が高いと思います。
それなら今回の引越しで行った工程は全て役に立つと思います。
一つ可能性が拓けたと考えてもよいのかなと思っています。
大変だったことは、既存のプロジェクトを Docker 化することです。
Dockerファイルの記述などはサンプルみたいに短いのに、書いて動くまでに時間がかかりました。
学習はそれなりに時間がかかり今も勉強中です。
でもサーバー移転をしようと決めたことがよいプレッシャーとなり、投げ出さなくてすみました。
Docker はまだ使いこなせているというレベルではないものの、サブ PC のSurface Goという 10 インチの Windows 機で MacBook と同じようにコンテナを起動出来た時は感動しました。
ローカルに Ruby さえインストールしなくても動くというか、OS レベルから同一の環境を用意出来ますもんね 。
それとVM インスタンス上にアプリを動かせるまで持っていくのにも、わからないことだらけで時間がかかりました。
途中もっと簡単に出来る方法は無いのか?と思ったりしましたが、それって Heroku じゃんと結局 Heroku の優しさが身にしみたりしました。
今も Heroku で Web を始めて本当によかったと思っています。
初めてアプリを作るのでも大変なのに、サーバー環境の構築なんて力尽きていたかもしれません。
Rails の勉強中に Heroku が良いと勧めてくれたRails チュートリアルに感謝してます。
もちろん Heroku にもすごく感謝してます!
6. 注意点
- この記事は初心者が初めて VPS サーバーを構築した記録のため冗長気味に書いてあります。わざわざ書くほどでもない当たり前のコマンドなども書いてあります。
- DockerでのDBの扱いに注意が必要です。
ポケット糖質量のデータは csv ファイルから投入すれば出来上がり、しかも ReadOnly なデータです。
ほとんどソースコードの一部のようなものなので、DB をコンテナの外に設定していません。
コンテナを消せば DB もすべて消えてしまいます。
ポケット糖質量独自の仕様によりこのような環境になっておりますので、参考にする時はご注意ください。 - GCPの無料枠を使っていますが、完全に無料にならないことがあります。下りのネットワーク1G以上だったりSSHポートへの攻撃で課金が発生したりすることがあります。
7. 作業手順
下記の関連リンクの順番に作業していきます。
大雑把な内容はこのようになります。
8. 関連リンク
- 【1】HerokuからGCP無料枠にRailsアプリを引越ししたときにやったこと(GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL+Nginx+Let's Encrypt)
- 【2】GCP(GCE)で無料のVMインスタンスを作る(Always Free無料枠、外部IPアドレス取得、SSH接続、22番ポート対応)
- 【3】GCEのVMインスタンスにDockerとDocker Composeをインストールする。他設定(スワップ領域追加、タイムゾーン設定)
- 【4】GCP(GCE)のVMインスタンスにファイルを転送する(Cyberduck, scpコマンド)
- 【5】GCP(GCE)でRailsアプリを外部IPアドレス+3000番ポートで動かしてみる(環境変数COMPOSE_FILE、GCE+Docker+Rails+Puma+PostgreSQL)
- 【6】DNSテスト用に無料の独自ドメインを取得してGoogle Cloud DNSでネームサーバの設定をする(GCE,freenom,http+独自ドメイン+ポート3000でアクセスする)
- 【7】SteveLTN/HTTPS-PORTALを使ってLet's Encryptで全自動SSL対応を行う(GCP(GCE),Rails,Nginxリバースプロキシ,Docker)